プログラム概要

概説

  1998年度、宮城工業高等専門学校(現仙台高等専門学校名取キャンパス。以下、宮城高専)は生産システム工学専攻と建築・情報デザイン学専攻の2専攻からなる修業2年限の専攻科課程を、宮城高専の準学士課程5年間一貫教育体系の上に創設しました。その結果、大学評価・学位授与機構に申請し審査の上、合格することにより学士の学位取得できる学士課程(準学士課程4年、5年と専攻科2年間の計4年の修業年限)と同等の教育体系が整えられました。さらに、2002年度にJABEE認定の申請を行い同年受審し、2003年4月15日に2002年4月1日から2007年3月31日までの5年間のJABEE認定技術者教育プログラムとして認定されました。
  その後、本校は2004年度から独立行政法人国立高専機構が設置する宮城高専となり、それに伴い、国立高専機構法第12条の定める業務の範囲が機構以外の者と連携による教育研究活動を行うことと定められ、より一層産業界などとの連携が求められるようになりました。その活動の成果を基に、2007年度にJABEE認定継続審査を受審し、2009年10月1日の高度化再編による仙台高等専門学校の設置にともなうカリキュラムの変更・改善を経ながら、JABEE認定技術者教育プログラムとして継続されてきています。

(1)プログラムの特徴

  高度化・多様化した複合課題に対応できる技術者を養成するプログラムとしています。生産システム(機械、電気、材料、情報、建築、デザインなどの広範な領域を対象)の問題を解決するデザインセンス(設計、企画、構築、製造などの基本)を涵養する教育を行う特色を持つ、工学一般の教育体系です。養成しようとするエンジニア像は、総合力を持つ技術者、即ち、「最も自信のある専門領域の基本的素養を持ち、しかも複眼的視野と複合的な領域へのデザイン対応力を持つエンジニア」です。これは、基盤技術の革新のための生涯教育の手法としても活用できます。

(2)プログラムの成果

  個性的な教育活動の水準の向上と活性化を図るとともに、地域に根ざした高等教育機関として「社会と共に次世代技術者を養成する共同教育CO-OP」事業を、本校CO-OP教育センターを中心として実現し、さらなる改善に取り組んでいます。技術者の原点は、本物の技術に触れ、学ぶ必然性を認識して自学自習する習慣を獲得する点にあります。低学年からの創造実習、専攻科課程での創造演習、長期CO-OPの導入とPBL方式教育の実践により、上記目的の能力とリーダーシップ、協調性とを備えた学生が育ってきています。さらに、本校では、2012年4月に公開された国立高専機構のモデルコアカリキュラム(試案)を参考に、本校のカリキュラム等の全体的な見直し・改善に取り組んでいます。

(3)メッセージ

  本教育プログラムは2003 年に工学(融合複合・新領域)関連分野で認定を受けてから継続的に改善を行っており、前回受審時の指摘事項に対する改善も行い、認定基準に対する適合度は基準1 から基準4 まで全体的に向上しています。特に、高専教育の特長を活かした、準学士課程 5 年間と専攻科課程 2 年間までの一貫した技術者教育および専攻科課程の学生に対するきめ細かい少人数教育は、創造力のある実践的技術者養成のための優れた教育体制であると言えます。
  基準2.2(3)「学生自身にもプログラムの学習・教育到達目標に対する自分自身の達成状況を継続的に点検させ、それを学習に反映させていること。」については認定基準の要求事項を満たしていますが、学生自身の達成状況の継続的な点検およびそれを学習に反映させることに関しては、学生の個人差があり、より客観的に確認しやすい点検方法とその反映方法の開発を行い、学習・教育到達目標に対する達成度のより一層の向上を目指して継続的に検討する必要があります。