メニュー

お知らせ

今年度の授業開始にあたって

 仙台高等専門学校の学生の皆さん。コロナウイルスの感染拡大に伴って、通常の形での始業式が開けなくなりましたので、文書により皆さんにメッセージを送ることにします。

まず、どんな事態になったとしても、皆さんは今、身体も頭脳も大きく成長する時期にあることを認識してもらいたいと思います。毎日、走ったり泳いだり、身体を動かし訓練している人には体力がついてきます。同じことは脳の成長にもいえるでしょう。脳を使わないで漫然と過ごせば、脳のひだは成長しません。一度、ある問題を理解して解けるようになったら、同じような問題を沢山解くうちに、短い時間内に正確に処理できるようになります。毎日、少しの時間でも身体や頭脳を訓練するように心がけましょう。

今回のコロナウイルスの感染拡大の問題から、技術者の役割について考えてみましょう。産業技術の黎明期において、社会の要請に応じて橋を架け、鉄道を通し、電気を供給し、自動車を生産してきたのが技術者です。今、社会はマスクと人工呼吸器の生産を求めていますが、これに応えて全く別種の企業が生産を始めようとしています。またスマートフォンの位置情報から、人々が密集して感染の広がりそうな場所を検知することもできるでしょう。ウイルスは医療の問題だからとあきらめずに、自分の専門分野に引き寄せて、どんな貢献ができるか考えてみて欲しいのです。社会の求めるものに柔軟に対応するためには、国語や社会、英語など異分野への興味も必要です。読書もお勧めします。広く知識を求めて学びましょう。

在学中に進路等で悩む人がいるかもしれません。高専は、皆さんが一定の知識と技能を修得して社会で活躍できるように育てる学校です。社会の中で技術者として活躍できるようになれば、独立して生計を立てられるようになり、自分の未来を自ら切り拓けるようになります。このように皆さんが自立できるようになることを学校は支援したいのです。しかし、技術者以外にも、社会に貢献し生計を立てる道はあります。実際に、小説家になったり歌手になったりした先輩もいるのです。一人で悩まず、家族や友人、教員等と相談しましょう。

令和2年4月6日
仙台高等専門学校長 福村裕史


※使用した写真は平成31年度入学式のものです。