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「正直,仙台高専ってどうなの?? -仙台高専の卒業生による座談会-」

高専という,普通高校とはちょっと違った世界。技術的なことを学ぶとか,就職率100%とか言われているけれど,実際の生活は?卒業後は?など,色々と分からないことばかり。
そこで,今回は,仙台高専1期生の卒業生3名にお集まりいただき,高専で過ごした日々,現在のキャリアなどについて,聞いてみました。

どうして,普通高校ではなく仙台高専を進学先として選びましたか??

今野選んだ理由は,普通の高校と違う!っていうところが一番。

阿部(普通高校の)オープンスクールとかに行っても魅力を感じなかったというか。

梅津一緒!(高専の)オープンキャンパスは大きいですね。

阿部高専祭とかにも来ていて,体育館とかでやっている(ステージやイベントは)のなんか異色じゃないですか。

梅津周りと違うことがしたかったっていうのと,普通高校と仙台高専のオープンキャンパスでの先輩の雰囲気が違い,大人っぽいんですよ。めちゃめちゃ大人がいるので,うわ,すごいなと。高専祭は,正直,普通高校(の文化祭)の方が盛り上がりはすごいけれど,独特な雰囲気も自分にとってはいいなと思って。普通高校とは違う雰囲気が魅力を感じたところだったと思います。

実際に入学して,仙台高専の授業はどうでしたか??

梅津ものづくり系がもともと好きで入ったのですよね。付随して色々と学ぶ中で,情報系の(授業)が入ってきて,私自身はそれがどんどん増えていくのはきつかったですね。周りにはできる人も多くいて,それぞれ得意なことを持っていたのですが,私はプログラミングとかは苦手だから大変でした。(同級生に)助けてもらいまくりました。今野君とかも専攻科のとき助けてもらいまくったので。でも,ものを作る,ロボットを作る授業とかはすごく楽しかったですね。

今野最初は,自分はプログラミングの勉強を全くやっていなかったので戸惑ったけれど,そこのベースをちゃんとやっておくと学年が上がってもできるように授業が構成されていると思いました。何の経験なく(入学し)ても卒業できたので。

阿部情報システム工学科,情報ネットワーク工学科,知能エレクトロニクス工学科で,「情報システムが一番かっこいいな」くらいの気持ちで入ったから,入ってからプログラムやるとなって全然わからないとパニックになった。1年生のはじめにPascal(プログラミング言語)をやって,なんとなく分かったからこそ,CとかJavaとかも触れられた。

クラスの友達関係はどうでしたか??

梅津高専の人間関係は丁度いい・・・。なんというか,丁度いい距離感。

阿部女子に女々しさがないというか。

梅津女子は女々しさとかじゃない,男子なら言うけど(笑)。絶対この子といなきゃ嫌とかなかったし,みんなサバサバしていた。人が少なすぎると寂しいですけど,みんなパワフルですし。

阿部自分を持ち過ぎているよね。

梅津自分で好きなことを持っていて,それぞれやりたいことが別にあるからそれぞれ阻害しない。同じ好きなことをやりたい人同士でしゃべったりとか,そのくらいで丁度いい。

阿部タイプに違いがあるというか,丁度良かったね。

専攻科での2年はどうでした??

梅津できることというか,チャンスがいっぱいあったこと。例えば,(海外での)サマースクールに参加したりとか,シンポジウムで発表する場が増えたりとか,インターンシップに行けるとか,色々チャンスがあったので自分のしたいことができたかなと。忙しくはあったけど。あと,実践的な授業も増えましたね。ソフトウェア工学とか組み込み理論とか,グループワーク中心で,自分達で考えて行くような・・・アクティブラーニングですか?自由な授業が多かったですね。

今野自分でやるということとグループでやるということを重視したのかなと思いました。

梅津専攻科1年生は確かに授業が沢山あって,いい意味で充実していたかなと。本科と専攻科の中で専攻科1年が一番充実していたかなと思います。

今野本科と専攻科で言ったら,大変なのは本科かなと。専攻科は自分で考えたり自分中心でまとめたりというのが多かったので,自分ができる範囲でやった分が評価されるという点では数学みたいにシビアな点数を付けられるより専攻科の方が良かったと思います。

梅津そうだね,課題とかは答えがないじゃないけど(それぞれの考え方が評価される)。

今野自分が納得したものを出せばそれが答えになるというか。

梅津考える過程が大事というか,当時はそんなこと考えずに適度にやっていましたけど。

どうして専攻科進学や就職の進路を選んだのですか??

梅津正直にいうと,学士を取りたかったですね。大学生として出たかったというか。

今野それはあります。大学4年の資格を貰うというのと,学費もそのままでいいし,環境もそんなに変わらないまま2年間研究できるし,2年間もうちょっと(仙台高専で勉強などを)やって学士が取れるならいいなと思いました。

阿部5年間同じ環境にいて,悪い意味で飽きちゃって,違う環境に行きたいなと思って,大学とか進学も考えて迷って,就職にしました。正直ぎりぎりまで迷いました。

高専で5年または7年過ごして,進路として良かった??

梅津正直ここしか見てないというか,大学の雰囲気とかは聞いただけだからそっちはよく分からないけど,ここでの7年間はそんなに悪くはなかったかなと・・・入らないほうが良かったということは思ってはいないですね。他の大学生とは違うことができたかなと・・・

阿部会社に入って,専門学校を出て特徴(特技)を持っている人がいないと思った。大卒とかでも,うやむやというか,自分でここが強いと思って入社して,でも,入社してから迷ってるような人が多いと思った。

今野結果的に良かったのかとは思います。7年間高専で過ごした結果,大学院でやることを決められたし、いざ大学院にいったとき「さすが高専卒」みたいなことを言われると良かったと思う。技術系強いんだね,とか言われると出てよかったなと。

今のキャリア,自分のポジションに対して,高専で過ごしたことは生きていると思いますか??

阿部今の部署は,既存の工場の生産ラインに対して,新しい車を作ったりするために,工場をどう変革するのか等を検討したり,設備をつくったりする部署で,変革するためにパソコンでシミュレーションをしたり,図面書いたり,設備つくるためのプログラミングをしたりなど幅広いことをするので,私の中では,(高専で)プログラミングをやっていて,今トヨタでLab-Viewが流行っていて,それでシステムを組むのにプログラミングした経験があるからやりやすいというか,(経験が)なかったらほんと大変だったなと。何もできなかったなと。

梅津正直これをしたいって決めて入ったわけではないのですけど,今やっているのはたまたまハード関係のことをやっていて,私がやっているのはスマートフォンとかIoT機器とかのハードウェア面での品質管理を行っています。メーカーさんとも開発のとき携わって,ハードウェアに対して協議したりしています。ソフトバンク株式会社はイメージ的にはネットワーク関係,携帯電話関係が強いけれど,最近ペッパーとか色々な業界に出ていて,その中で私はハードをやれるところがいいなと思って,ハードをやれるとこに入って,もともと高専で勉強したのがハード関連,回路とかもやっていたので,そういう知識は今生かされています。

高橋(阿部さんは)ソフトウェアを中心に勉強をして,(梅津さんは)ハードウェアを中心に勉強して,それを生かして仕事をしているのはちょっとうれしいなと思いました。

梅津自分の得意なところをちょっと生かせているというか・・・正直ハードウェアの知識が全くない状態で就職していたら,とてもとても大変だっただろうなと思います。

高橋(今野君もソフトウェアを中心に勉強していて,でも)大学院では,情報系中心の専攻に進まなかったのはどうして?

今野教育に進んだ理由としては,高専の自由な,やることをやっていれば好きにできるというところで,自分はずっと塾講師のアルバイトをしていたのですけど,勉強を教えるのが楽しいなということと,スマホとかパソコンとかはみんなすごく好きで使うのに勉強があんまり好きじゃないって子は結構多くて,じゃあその二つを合わせたら好きになって貰えるのかなと思ったので,教育も情報も勉強できるところに進みました。

では,最後に,これから高専を目指す中学生にメッセージを!!

今野中学校3年生の時点でいろいろ高校見学とか高専の見学とかすると思うけれど,そこでもし普通の高校とちょっと違うことやりたいなと思ったら高専に来るのは良いことだと思います。高校じゃなくて高専に来ても,大学にも行けるし,大学院にも行けるし,就職もできるので,中学3年生の時点で他と違うことやりたいのなら高専に来るのは良いことだと思います。

阿部最初はいろんな学校・・・高校とか高専とか見て,自分の中で「高校ってちょっと物足りないな」と思うなら高専来て,3年間学んで大学行ってもいいし(高専3年生から大学進学も可),そのまま5年間いてもいいのかな,なんて思います。

梅津中学生にも大学生にも言いたいのは,自分の好きなことを見つけて・・・今周りの人と話している中で,自分の好きなこと,ほかの人に負けないような何か得意なこと,誰にも負けないようなことを早いうちから見つけておくことはやっておくといいのかなと思います。そして,今から入ろうっていう中学生の子たちに向けては,他の人と違うことしたいとか,普通高校じゃちょっとつまんないなって思ったら入ってもいいのかなって思っていて,別にこの学校に入ったから技術系の勉強をずっとしなきゃいけないってことじゃなくて,好きなことを別に見つけたらそこに向かって頑張ればいいって,いろんな意味で自由な学校なので,ほかの高校じゃつまんないって思ったら入ってみて,やってみて違うなって思ったら変えてみたり,自分に合っているって思ったらずっとこの道でやっていくっていうのもいいかなと思います。

最後に,言い残したことがあれば・・・

(3人悩み中)

梅津もっと良いこと話せたな・・・この座談会について反省。

高橋この座談会の反省が始まる時点で高専生ですね。それは次の機会,また来たときに,後輩や中学生の皆さんに伝えてくれたらいいなって思います。社会で色々な経験をして,もっともっと大人になって,また帰って来てください。本日はありがとうございました。

出席者

梅津千安希さん
ソフトバンク株式会社
平成27年3月仙台高等専門学校知能エレクトロニクス工学科卒業
平成29年3月仙台高等専門学校専攻科情報電子システム工学専攻修了
阿部万梨花さん
トヨタ自動車東日本株式会社
平成27年3月仙台高等専門学校情報システム工学科卒業
今野裕太さん
東北大学大学院教育情報学研究・教育部博士課程前期2年の課程在学中
平成27年3月仙台高等専門学校情報システム工学科卒業
平成29年3月仙台高等専門学校専攻科情報電子システム工学専攻修了
司会)高橋晶子
仙台高等専門学校総合工学科准教授