せんだいメディアテーク見学ツアーを行いました

サイエンス・コースでは、第一期生から第三期生を対象にせんだいメディアテークの見学ツアーを実施しました。これは、サイエンス・デイ2019に出展しましたサイエンス・コースの第一期生と第二期生による「サイエンスが面白いってことを君に伝えたいんだ!」を評価していただきました仙台市教育委員会さまのサイエンス・デイAWARD2019「子ども未来賞」の副賞で企画されたものです。
見学ツアーでは、まず建物のつくりについての説明がありました。建物正面のガラスの板を手にとってその重さを体感して、そのガラスが2重構造になっていることで暑さや寒さに室内の温度が影響されにくい働きとなっていたり、天井や床を支える鉄板の溶接には高度な技術が使われていたり、特徴的な柱は海藻をイメージしていたりと、普段利用するだけでは気がつかないせんだいメディアテークの建物としての面白さを聞くことができました。
つづいては、いよいよ普段入ることのできないバックヤードの見学です。自動車が載せられる巨大なエレベーターに特別に乗せていただいて地下まで降りて、「立入禁止」の扉を抜けると、そこは建物を支えるボイラーや電気、貯水槽の設備がならぶ空間です。その後地下の駐車場では、「蛍光灯の色は何故青いのか?」というクイズにも挑戦しました。答えの「柱の海藻に対して駐車場が海をイメージしている」を聞いた受講生は、建物の設計の意図に感心している様子でした。
そして今度はいっきに最上階まで上がり、外の非常階段を昇って、これまた普段は入ることのできない屋上のヘリポートを見学させていただきました。暗い地下とは一転して仙台の街や山の風景を一望できる開放感あふれる屋上を見学する演出に受講生もテンションがあがりました。
最後は現在6階ギャラリー4200で開催中の展覧会「青野文昭 ものの,ねむり,越路山,こえ」を見学しました。八木山在住の芸術家青野さんによる、廃棄物などを利用した「なおす」をテーマにした作品を集めた展覧会です。受講生は使われなくなったモノを使った特徴的な雰囲気のアートを熱心に見学し、それぞれ感じるものがあった様子でした。新しいものを創出することに力点をおいたジュニアドクター育成塾において、受講生には使われなくなったあとの視点もあることを考えさせたり、またアートとサイエンスをなんらかのかたちで融合させられないかと考えさせることができた貴重な機会となりました。
今回の見学ツアーは、建築の設計の面白さから普段見ることのできない裏側、そしてアートまで、小中学生の受講生が非常に楽しめる盛りだくさんの内容でした。丁寧にご説明していただきましたせんだいメディアテーク管理係の佐藤敏行さま、この見学ツアーを企画していただきました仙台市教育委員会生涯学習部生涯学習課の星恭典さま、誠にありがとうございました。