溶接加工について学びました

7月4日土曜日、Rコースでは溶接加工について学びました。

Rコースでは、エコラン競技大会出場に向けた車両製作を行っています。エコ性能向上を目指し車両をより軽量化するためには、アルミ車両フレームの各部品をねじ止めせずに溶接で一体化させる方法が非常に役に立ちますので、今回、溶接ロボットによるアルミ溶接加工を受講生に体験してもらいました。

溶接加工は、溶接する部材の接合部分を十分に溶かしながらも、溶け落ちそうで溶け落ちない、絶妙な状態を職人が見究めて行うのですが、特に今回のようなアルミ溶接は、溶けても銀色のまま、色が変化しないので、溶融池の状態を見究めるのが非常に難しいです。

そこで、溶接ロボットを使用し、溶接に必要な溶接電流値、溶接速度などをあらかじめプログラムしておくことで、熟練した職人の手作業による溶接加工のように、もしくはそれ以上の精度で、ばらつき無く何回でも理想的な溶接が実現できるというメリットを活かそうとしています。

具体的には、溶接電流がどのように流れるか、その結果、熱がどのように発生し、逃げていくかを推察しながら、最適な溶接トーチの軌道をプログラムする必要があるのですが、プログラムに失敗して溶接部分が溶け落ちてしまうと、この場合、溶接のやり直しではなく、最初のアルミ材の切り出し作業から始めなくてはなりません。したがって、これまで時間を掛けて皆で製作してきた部品を溶接する際は、溶接ロボットの動作開始ボタンを押せる「思いきり」が必要とされます。

今回はお手本として受講3年目の第1期第二段階の受講生がプログラムし、ロボットによる溶接を行いました。みごとな出来栄えに、感服ですね!これからも車両完成まで皆で力を合わせて頑張っていきます。

 

↑溶接ロボットに溶接動作をプログラムしているところ

↑溶接ロボットを使って溶接加工しているところ

↑お手本として3年目の第1期生がプログラムした溶接結果です。プロ級の仕上がりです!