卒業生の声

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渡部 花奈子さん <研究者>

勤務先:東北大学大学院工学研究科 化学工学専攻 助教

2011年3月 仙台高専(情報デザイン学科)卒業。
東北大学工学部 化学・バイオ工学科へ編入学。同大学大学院工学研究科 化学工学専攻にて博士前期課程および後期課程に進学。2016年からは日本学術振興会特別研究員(DC1)として研究活動を行う。2019年3月に博士号取得し、同年4月から現職。2020年7月から2022年7月まで、日本学術振興会海外特別研究員としてオランダ留学。

Q1. 出身中学校

宮城県名取市立みどり台中学校/2006年3月卒業

Q2. 仕事内容を教えてください

微粒子材料およびその作製プロセスの開発に関する研究、および大学生・大学院生に対する教育に取り組んでいます。

Q3. 仙台高専在学中に学んだことで、現在の仕事や、仕事以外で活きていることは何ですか?

・情報系の知識
 仙台高専では情報デザイン学科に所属していましたが、大学編入時に化学に分野転向しました。一見関係のない分野に進路変更したように思われるかもしれませんが、情報デザイン学科で学んだ情報系の知識は、データ分析や画像解析など化学の研究を行う上で活きています。

・デザインセンス
 高専時代に身につけたデザインに関する知識は、研究内容を分かりやすく伝えるために活かされています。例えばスライド作成や研究の図やグラフを作成する際に、美的センスがかなり必要です。

・英語コミュニケーション能力
 高専4年生で、国際交流の一環でドイツの姉妹校に短期滞在しました。ホームステイの経験が、英会話学習を始めるきっかけとなりました。現在の仕事では、英語コミュニケーション能力が必須ですので、高専在籍時にその必要性に気づくことができてよかったです。

・様々な年代の人とのコミュニケーション能力
 15歳から20歳の学生が集まる高専では、部活動等を通して同い年以外の人と交流する機会が多いです。また、先生との距離も近く、世代を超えたコミュニケーション能力を養うにはもってこいの場だと思います。

Q4. 仙台高専在学中には分からなかったが、今振り返ってみると「これは大事・大切だったな」と思えることはありますか?

・5年間部活動を継続すること
 高専では、高専大会があるので5年生まで部活を継続できます。勉強やプライベートと部活の両立は時間的な制約が大きいと思いますが、最後までやり切ることが大切かと思います。

・高専生以外と交流する機会を作ること
 高専生が思う常識は、一般的な常識ではないことが結構多いです。高専の外に出て、色々な人と関りを持つことが大切だと思います。

・英語に触れること
 高専生の英語レベルは、一般高校生に比べて低いと自覚したほうがよいです。私もかなり苦労しましたが、自主的に英語を勉強することが大切だと思います。

Q5. あなたにとって「高専」とは?人生のターニングポイント。

高専に進学したからこそ、自分が将来やりたいことに気づくことができました。また、教育熱心で人間味あふれる高専の先生方に指導していただいたからこそ、自分自身も教育者になりたいと思うようになりました。

Q6. ご自身の10年後の理想像とは?高専生を含め、若い世代の研究者を目指す人のロールモデルとなりたいです。

研究のやりがい、国内外の研究者との共同研究の楽しさなどを次世代に伝えていくためにも、自分自身が楽しく生き生きと研究をし続けたいと思います。

※2023年3月現在

齋藤 理さん <地域おこし>

勤務先:SomeSpice合同会社 代表社員、鳴子温泉もりたびの会 理事,鳴子国際交流協会 理事、みやぎ北ユネスコ協会 理事

仙台高専本科(情報工学科)卒業後、専攻科(情報電子システム工学専攻)へ進学し、2013年3月修了。
2013-2017年 株式会社ケーヒン(自動車エンジンの制御システム設計)、2017-2018年 大崎市地域おこし協力隊(観光振興)、2018-2019年 株式会社池月道の駅(農産物直売)、2019年-2023年 株式会社コー・ワークス(新規事業立ち上げ、地方創生)、2019-2021年 株式会社アイオーティドットラン(執行役)出向を経て、現在は、2019年より鳴子温泉もりたびの会の理事、2020年より鳴子国際交流協会の理事、2021年よりみやぎ北ユネスコ協会の理事、2021年に個人事業SomeSpice、2023年にSomeSpice合同会社を設立した。

Q1. 出身中学校

宮城県富谷町立日吉台中学校/2006年3月卒業

Q2. 仕事内容を教えてください

・観光コンテンツ開発事業
・ガイド事業
・観光アドバイザー事業
・木質バイオマスエネルギー事業
・教育コンテンツ開発事業

Q3. 仙台高専在学中に学んだことで、現在の仕事や、仕事以外で活きていることは何ですか?

プロコンや企業インターンを通じての日本各地の同世代との交流や、タイやフィンランドの提携校からのインターンや、ASEAN諸国からの留学生との国際交流を通じて、地域や世代、文化や信仰など、個々人で異なる多様な価値観の中で活動をする感覚。

Q4. 仙台高専在学中には分からなかったが、今振り返ってみると「これは大事・大切だったな」と思えることはありますか?

プロコンや企業インターンを通じての日本各地の同世代との交流や、タイやフィンランドの提携校からのインターンや、ASEAN諸国からの留学生との国際交流を通じて、地域や世代、文化や信仰など、個々人で異なる多様な価値観の中で活動をする感覚。

Q5. あなたにとって「高専」とは?

多様な学びの場。

Q6. ご自身の10年後の理想像とは?

父親として、家族と地域で暮らしを立て、経営者として、自身の事業で地域の新しい雇用を作る。

※2023年3月現在

鴫原 薫さん <写真家>

勤務先:株式会社フラットラボ

2017年3月仙台高専(建築デザイン学科)卒業。
日本写真映像専門学校で写真表現を学ぶ。 株式会社アマナにて広告ビジュアル撮影に携わり、現在は株式会社フラットラボに勤務。

Q1. 仕事内容を教えてください

プリンティングディレクターとして最先端のプリント表現を追求している。また、写真作家として研鑽を積み定期的に個展を開催。東日本大震災および原発事故による被災経験と向き合った作品を制作。
2020年『やっと、やっと始まる』富士フイルムイメージングプラザ大阪
2022年『今日も生きているということ。』zushi art gallery

Q2. 仙台高専在学中に学んだことで、現在の仕事や、仕事以外で活きていることは何ですか?

ひたすらに鉛筆で図面を引き、“線”を見たことです。
私はその場の思い付きではなく、根拠のある作品を撮影するためにコンテやアイディアを制作ノートにまとめています。構想期間およびノートと向き合う際、またファインダーを覗き作品に落とし込む瞬間、“線”を強く意識することで自分の理想とする視覚的な効果を生み出すことができています。

Q3. 仙台高専在学中には分からなかったが、今振り返ってみると「これは大事・大切だったな」と思えることはありますか?

在学中から一貫して、自分のやりたいことに真摯に取り組むことが大切だと考えています。高専の勉強についていけないことも相まって、在学中から勉強そっちのけで写真を撮っていました。卒業研究の内容も人物写真の印象評価に関してです。自分の特性や合っていることを見つけることができただけで高専での5年間は無駄だと思いませんし、応援してくれる教員が多かったことも嬉しかったです。
高専での勉強や研究に取り組むことは大切ですが、それよりも自分が一番好きなこと・やりたいことを知ることが長い人生において最も大切なことだと思います。

Q4. あなたにとって「高専」とは?

価値観や視野を広げてくれた存在。

Q5. ご自身の10年後の理想像とは?

写真家として活躍。

※2023年3月現在

黒瀬 寛幸さん(写真上部)・黒瀬 理知さん(写真下部) <音楽家>

寛幸さん

勤務先:音楽家(YAMAHA等に所属)

1998年3月仙台高専(宮城高専 材料工学科)卒業。
音楽学校へ進学。2000年プロデビュー 現在に至る。

理知さん

勤務先:自営業、ヤマハ音楽振興会、NPO法人宮城芸術文化振興団体代表

2002年3月仙台高専(宮城高専 材料工学科)卒業。
上京し音楽専門学校メーザーハウスへ入学。その後東京でプロ活動を開始し、7年弱で仙台へ活動拠点を移す。

Q1. 出身中学校

宮城県柴田町立船迫中学校

Q2. 仕事内容を教えてください

寛幸さん

ベースギターの演奏,作編曲、指導。

理知さん

映画音楽等の様々なメディア媒体でのドラム録音、収録等とライブサポート、企業等でのイベント時の演奏等や自身の演奏活動を含めた演奏活動。同時にコンテスト審査員やNPO法人代表を務め、ヤマハ音楽振興会や、仙台ダンスアンドミュージック専門学校、ジャズ専門スクール等でのレッスンを行っている。

Q3. 仙台高専在学中に学んだことで、現在の仕事や、仕事以外で活きていることは何ですか

寛幸さん

応用数学等で学んだ波長に関する項目が音楽に直結し論理的に音作りや作曲に活かせています。

理知さん

出席や成績による進級の自己責任を学びました。何をするにも自分の行動が結果を伴う事が、自営業である音楽家の土台となっています。また趣味で機械いじりが好きなためバイクや車で使う部品の加工と製造を行っているのも高専時代からですね。

Q4. 仙台高専在学中には分からなかったが、今振り返ってみると「これは大事・大切だったな」と思えることはありますか?

寛幸さん

高いレベルでの専門教育は義務教育以上に人格や音楽性に寄与していると感じます。

理知さん

日々の勉強は大事だと思いました。大人になってからもっと勉強して色々な事への視野を広げておくべきだったと思うことが多いです。

Q5. あなたにとって「高専」とは?

寛幸さん

昨今高専の専門性や卒業生の優秀さを目の当たりにし誇らしい経歴の一つです。高専生ということの全国での同窓感は他に無いとも感じます。

理知さん

自分という人間の形成に多く関わった教育機関。将来を考えた時に専攻科や大学進学、大手企業等への就職は選択肢として残しながら自営業としてのスキルを学べた。短か過ぎず、長過ぎない5年間だったと思います。

Q6. ご自身の10年後の理想像とは?

寛幸さん

自身の夢は全部叶ったとも言えます。周りへの音楽的な恩返しの最中であると確信しています。

理知さん

音楽活動は継続した状態でさらなる音楽家としてのキャリアを伸ばし、同時に商売(自社製品販売)にも手を出したい。またNPOとしても幅広く今よりも芸術関係に支援を伸ばしている状況になっていたい。

※2023年3月現在

渡邊 友章さん <起業家>

勤務先:株式会社エニバ 取締役、高専塾ナレッジスター 事業責任者

2017年3月仙台高専本科(マテリアル環境工学科)卒業後、専攻科(生産システムデザイン工学専攻)に進学。2020年3月専攻科修了。
在学中にフィンランドのVTT技術研究センターで海外インターンを経験。その後、高専を休学し、高専同級生と株式会社エニバを創業。2019年1月には、ナレッジスターのYouTubeチャンネル「みんなの高専チャンネル」を共同で立ち上げ、2020年10月に高専塾ナレッジスターの事業責任者に就任。現在は株式会社エニバの取締役として、高専塾ナレッジスターの事業責任者を務めている。

Q1. 出身中学校

宮城県名取市立第一中学校/2012年3月卒業

Q2. 仕事内容を教えてください

私自身が高専卒であることを活かし、主に高専塾ナレッジスターの経営企画・計画・仕組み作りを担当しています。ナレッジスターでは、高専受験生と高専生を対象とした学習指導や、高専の魅力を多くの人に知ってもらうための広報活動も行っています。高専受験生には、高専合格を目指すだけでなく、高専入学後の自己学習習慣の確立をサポートしています。高専生に対しては、赤点・留年の回避や、大学編入・定期テストで上位を目指すための指導を提供しています。また、広報活動では、私自身がメインMCとしてYouTubeやTikTokを通じて高専に関する情報を発信しています。

Q3. 仙台高専在学中に学んだことで、現在の仕事や、仕事以外で活きていることは何ですか

私は、高専生であった経験を日本で一番仕事に活かせていると思っています。高専での学びがそのまま、高専受験生や高専生、そしてその保護者様への情報提供という価値に繋がっています。また、高専で培った能力として、"自発的な行動力"や、"やり切る力”が仕事で活かされていると感じています。仕事以外の面で言えば、高専で1年生の頃から自然に5歳以上離れた人とコミュニケーションを取っていた経験が、現在も年齢による壁を感じることがない理由であり、高専での学びが活きていることだと考えています。

Q4. 仙台高専在学中には分からなかったが、今振り返ってみると「これは大事・大切だったな」と思えることはありますか?

仙台高専在学中には気づけなかった大切なことが4つあります。

1.基礎の大切さ
高専では正直、あまり面白くない基礎から始まります。プログラミングを学習するにしても、「この言語ならもっと簡単なのに」と思う人も多いかもしれません。ですが、今振り返ってみると、何事も基礎が本当に重要だと感じています。応用的な知識を身につけるには、基礎と基礎を組み合わせなくてはいけないことを痛感しています。高専1年生の基礎数学ができないのに、微分積分、応用数学、解析学は学べません。

2.自己管理能力の大切さ
高専生活では、自分の時間をうまく管理して勉強や研究、アルバイトなどを両立する力が求められました。
現在、自分の会社を経営する中で、自分が動かなければ会社は大きく動かないという状況で、この自己管理能力はとても重要な能力だと感じています。

3.持続的な自己学習習慣の大切さ
高専では、学校の授業だけでは理解できないことも多くありました。そのため、自分自身で勉強する必要がありました。社会や技術が短い期間で大きく変わる現代において、情報収集や学習をすることは、豊かな人生を歩むためには必要不可欠だと考えています。常に自分自身をアップデートする習慣をつける練習として、自己学習をせざるを得ない環境であった高専生活はとても大切な経験となりました。

4.やりきる能力・乗り越える能力の大切さ
特にこれが一番大切だと思います。高専の5年間の中で、特に高学年になると大変な時期が必ずやってきます。レポート、テスト、研究、部活、バイト、短い期間で全てを乗り越えなければいけないというタイミングが何度かありました。この時期をしっかりと乗り越えた経験ができたおかげで、「とにかく、やりきる」ということが自分にとって当たり前となり、それができていない時には反省できるようになっています。このやり遂げる力や乗り越える力は、現在の仕事や人生においても非常に役立っています。

Q5. あなたにとって「高専」とは?

私にとって高専とは、「将来の選択肢を広げやすい学びの場」です。
私は高専に在籍していた8年間で、大学の研究室での研究活動、海外留学、国内外の企業へのインターンシップ、起業など、様々な体験をしてきました。入学時に考えていた進路からは大きく変わりましたが、在学中に「体験してみて進路を変える」ということができたのは、5年制の高専だからこそできたことだと思っています。 しかし、高専はあくまで「選択肢を広げやすい環境」であるだけで、能動的に自ら学ぶことができない人や、成績が悪く、そもそもそんな暇がないという状態では、選択肢を広げることは難しいと考えています。だからこそ、私たちは高専塾ナレッジスターで学習面のサポートや情報発信を行っています。

Q6. ご自身の10年後の理想像とは?

現在よりもさらに自分自身の成長のために学びや挑戦を続けている姿です。
積極的に多くの経験を重ね、困難な状況でも楽しめるメンタルを身につけたいと考えています。また、私はたくさんの人に支えられ、応援されて自分の好きなことを続けられているので、自分より若い世代で挑戦に前向きな人がいれば、積極的にサポートできる環境を作りたいと思っています。

※2023年3月現在

山本 真亜さん <企画営業>

勤務先:株式会社ユーメディア 地域ブランディング事業部 地域ブランディング1チーム

2011年3月仙台高専(情報デザイン学科)卒業。
札幌市立大学へ編入。大学卒業後、株式会社ユーメディアに入社。

Q1. 出身中学校

宮城教育大学附属中学校/2006年3月卒業

Q2. 仕事内容を教えてください

広告・印刷・WEBなどを取り扱う、企画営業職です。官公庁・民間企業・学校がお客様で、広報や宣伝のお手伝いをしています。

Q3. 仙台高専在学中に学んだことで、現在の仕事や、仕事以外で活きていることは何ですか

4年生で造形研究室に入ってから初めて学んだ、イラストレーターやフォトショップなどの基本的なスキル・知識が役立っています。プロのデザイナーさんへ制作手配をするときに、技術的にできること、作業のボリューム感を掴むことができ スムーズな仕事につながりました。 また、有志での卒業制作展を開催したときにプロデューサーの役割を担当させてもらったのですが、その経験が現在の仕事でのプロジェクト進行にも活きているなと感じます。

Q4. 仙台高専在学中には分からなかったが、今振り返ってみると「これは大事・大切だったな」と思えることはありますか?

部活の先輩・後輩や同じ学科の友人・先生とそれぞれ集まる機会がつい最近にもありました。久しぶりに会っても当時と同じような関係でいられる、貴重で大事な交友関係を築くことができたと感じています。

Q5. あなたにとって「高専」とは?

人生のうちの大事な5年間を過ごす、特別な学校

Q6. ご自身の10年後の理想像とは?

管理職として組織をマネジメントし、女性営業職のロールモデルになりたいです。

※2023年3月現在

阿部 圭史さん <起業家>

勤務先:efoo株式会社 取締役, CTO

2018年3月仙台高専(生産システム工学専攻)卒業。
東北大学大学院材料システム工学専攻博士課程前期2年の課程を修了。卒業後, efoo株式会社に共同創業者として参画。

Q1. 出身中学校

宮城県仙台市立将監中学校/2011年3月卒業

Q2. 仕事内容を教えてください

自宅で一流のシェフから料理が学べる『シェフレピ』というサービスを作っています。 CTOという役職の中で, チームメンバーと共に開発方針を決め, 技術選定から実装まで幅広く業務を行なっています。

Q3. 仙台高専在学中に学んだことで、現在の仕事や、仕事以外で活きていることは何ですか

自走力だと思います。
元々の専攻は金属材料ですが, 今では『シェフレピ』という自社サービスのシステム開発を行なっています。このため, 学問な意味で役立っていることは, せいぜい基礎数学の知識程度です。 ただ高専では, 大量のレポートや卒業研究など, 調べ・学び・研究する機会が多くあり, 自らの力で課題を見つけ解決に取り組む自走力が養われました。この学びは未知の課題や新たな業務に取り組む際にも役立っている力で, 簡単に身につくものでもなさそうです。

Q4. 仙台高専在学中には分からなかったが、今振り返ってみると「これは大事・大切だったな」と思えることはありますか?

熟考する時間だと思います。
一つのことを深く深くまで思慮を巡らせることや, 1日中ダラダラと考えることは, 学生時代の特権だったように思えます。社会人になると, 何かとスピード感が求められ, 限られた時間と人的リソースの中でなんとかしなければなりません。そうなると, 結論が迫られる忙しい時間を過ごすことになり, 熟考する機会も減ってしまいます。 学生時代に過ごした, そのような時間が, 直接的ではなくても, 多くの場面で役立っている気がします. どんなことでも構いません。自分が興味や関心のあるものを見つけて十分に追求しておくといいかもしれません。

Q5. あなたにとって「高専」とは?

遊び場だと思います。
高専には多様な専門分野を持った先生方や, 仲間たちが多くいました。また, 何かを実現するための設備も豊富に思います。挑戦したいことがあれば, 積極的に仲間や教員を巻き込み相談し, 思う存分遊んでみるといいと思います。そのような経験は, 将来にわたって自分を支える力となると思います。

Q6. ご自身の10年後の理想像とは?

芯のある技術力で課題を解決し, 組織を牽引できる人材であることです。
私はほぼ独学でプログラミングを学び, 現在のポジションにいます。開発は多少できるかもしれませんが, 基礎基本や理論的なシステムエンジニアリングに疎く, 細かい判断に悩むことがしばしばあります。今後も学び続け, 自信を持って技術を提供できるだけでなく, 会社という, 大きな開発組織を牽引できるリーダーシップを養いたいと考えています。半分は趣味ですが, OSSへの貢献を通じて, 会社自体が他の企業や技術者からも一目置かれる存在になれたらと思います。

※2023年3月現在

柚木 恵さん <企画開発>

勤務先:株式会社ハイマックス ビジネス企画開発事業本部 第2開発部

2005年3月仙台高専(電波高専 情報工学科)卒業。
株式会社ハイマックスに入社。2009年に退職し別業種を経験後、2011年に再度、株式会社ハイマックスに入社。

Q1. 出身中学校

宮城県仙台市立台原中学校/2000年3月卒業

Q2. 仕事内容を教えてください

現在育休中(2023年4月より復帰予定)ですが、復帰後はお客様から課題をヒアリングし、新サービスの企画・開発する業務に携わる予定です。産休・育休前には金融業のお客様の業務効率化や、自社サービスの営業、銀行システムの開発など様々なプロジェクトに参画し、複数のプロジェクトでプロジェクトリーダーを担当しました。

Q3. 仙台高専在学中に学んだことで、現在の仕事や、仕事以外で活きていることは何ですか

プログラミングやシステム開発等の授業・実習で得た知識は、入社後の研修や、初めて参画したプロジェクトからすぐに使用し、現在に至るまで非常に役に立っています。
また在学中は女子バレーボール部と高専祭実行委員会に5年間所属しておりました。 先輩や後輩、先生方など様々な年代の方と交流し、人との付き合い方を学びました。

Q4. 仙台高専在学中には分からなかったが、今振り返ってみると「これは大事・大切だったな」と思えることはありますか?

文系の授業の知識(社会等)は日々の生活と紐づいていることに後々気づき、今では大事だったと感じています。

Q5. あなたにとって「高専」とは?

「新しい私を作り、育ててくれた場所」
高専の自由な校風の中で様々な人や物と出会い、今の私が作られたと思っています。

Q6. ご自身の10年後の理想像とは?

家族と楽しく暮らしつつ、新しいことへのチャレンジをしていたいです。

※2023年3月現在

猪股 毅寛さん <システムエンジニア>

勤務先:株式会社エヌ・ティ・ティ・データ テクノロジーコンサルティング事業本部 Data&Intelligence事業部 デジタルサクセス統括部 コンサルティング担当

2010年3月仙台高専(電子制御工学科)卒業。
千葉大学へ編入。その後、同大学の大学院へ進学。大学院卒業後、NTTデータに入社し、9年間勤務。

Q1. 出身中学校

宮城県登米市立中田中学校/2005年3月卒業

Q2. 仕事内容を教えてください

システムエンジニアとして、企業のデジタル変革支援を担当している。
ビジネスモデルやビジネスプロセスの変革のために、データ活用(分析)が昨今注目されている。そのためのデータ整備、可視化や分析といった活動を支援する仕事を行なっている。

Q3. 仙台高専在学中に学んだことで、現在の仕事や、仕事以外で活きていることは何ですか

・プログラミングスキル
 →プログラミングの基礎を早い時期に身に付けることができた為、
  大学や仕事で新しいプログラミング言語を学習する際に、早くキャッチアップ
  することができた。
・レポートを書くこと(文章力)
 →基礎(情報を構造的に整理して文章にすること等)を早い段階で身に付ける
  ことができた為、大学での課題や、会社の業務で活かすことができている
  と感じる。

Q4. 仙台高専在学中には分からなかったが、今振り返ってみると「これは大事・大切だったな」と思えることはありますか?

自分自身と向き合って、やりたいことややるべきことに夢中で取り組むこと。
 →高専での生活をうまく送ることができず(充実させることができず)、
  そんな現状を変えたいと真剣に悩み、3年生の後半から勉強などを
  頑張るようになりました。
  学生の頃は、努力や挑戦ということに対して斜に構えているところが
  ありましたが、何かに真剣に取り組むことはとても大切なことだと
  思っています。

Q5. あなたにとって「高専」とは?

自分自身と向き合うきっかけをくれた場所。
中学生の時点では、将来についてあまり深く考えずに進学先として高専を選びました。 結果的に、私の場合は高専という専門性を身につける環境をうまく活用することができなかったと感じています。 一方で、だからこそ「これからどうすべきか」を真剣に悩むキッカケに繋がったと思っています。 今では、普通高校に進学せずに、高専に進学したことをよかったと思っています。

Q6. ご自身の10年後の理想像とは?

仕事と家庭、両方バランスよく充実した日々を送れていること。
仕事に関しては、今従事している業務に関する専門性を更に深め、より大きな成果を出せる人材になっていたい。 一方で、10年も経てば必要になる経験やスキルも大きく変わっていくと思う。そういった変化に対して柔軟に対応し、 今と違った分野にチャレンジして活躍していてほしい。

※2023年3月現在