Ⅱ類|マテリアル環境コース

機械・電気・材料系/名取キャンパス

FEATURE学びの特徴

現在の私たちの生活は,便利な物や製品によって支えられていますが,それらの優れた製品の多くには,高い性能や機能をもった材料が用いられています。マテリアル環境コースでは,次世代の製品開発にとって重要な「素材」について,作製技術(材料組織学)や評価方法(環境分析実験)など,多くの実験を通して学習しています。また,卒業研究ではそれらの知識や技術を活かし,人や地球にやさしい金属・電子・化学・環境系などの先端素材の開発にもチャレンジできます。本コースで使用される実験機器の多くは,大学や企業における研究・開発にも使用されているため,実験において習得された数々のスキルは卒業後すぐに発揮することができます。

材料組織学の授業風景

環境分析実験の授業風景

マテリアル環境コースの学習は,金属材料,電子材料,化学および環境科学の4本柱から構成されている。低学年から実験を重視し,レポート作成と教員とのディスカッションにより理解が深められる教育体制をとっている。卒業生は鉄鋼,非鉄金属,化学の他,医薬品,電気電子機器など,幅広い分野の産業界で活躍している。

材料組織学

金属のミクロな組織と金属材料の性質の関係を学び,材料技術者としての基礎を身に付ける。

有機材料

液晶,LEDなど現代社会を支える化学材料の機能,開発の動向について学ぶ教科である。新しい材料を開発する場合,地球環境への影響に配慮することが必要である。

環境分析実験

さまざまな機器を用いて環境中の微量物質の分析方法を学ぶ。

MOVIEムービー

Messageメッセージ

マテリアル環境コース
武田 光博

20年後の自動車といえば,現在,実用化されはじめている電気自動車をイメージする人も多いかもしれません。しかし,現在の電気自動車は,走行距離や充電時間が大きな課題になっています。走行距離を伸ばすためには,軽くて強い材料や強力な磁石の開発,さらに短い時間で充電でき,大容量で高寿命なバッテリーの開発も必要になります。このように自動車に限らず,「次世代の製品開発」は,その多くが「材料の開発」を意味しています。マテリアル環境コースの学生は,多くの実験を通して,次世代の製品開発に必要な知識や技術の習得を目指しています。本当に重要なものが,目に見えるものばかりではないことを,一緒に楽しく学んでいきましょう!

マテリアル環境コースでは,様々な製品の元となる「マテリアル」について授業や実験を通して専門的に学ぶことが出来ます。特に学生実験では,普通高校では取り扱うことができない分析機器を使って材料の特性を調べるなど,低学年の頃から充実した専門の学習ができます。是非マテリアル環境コースを検討してみて下さい。

マテリアル環境コース4年 野村 実礼

私は中学生の頃から実験が好きになり,実験系科目が豊富なマテリアル環境コースを選びました。低学年から実践的な機器を使って実験・実習が経験でき,専門の講義も初めて知る内容ばかりで,毎日楽しく学習ができています。将来どんな分野に進もうか悩んでいる人はマテリアルについて勉強していれば間違いないと思います。

マテリアル環境コース3年 鈴木 淳吾

Laboratory研究室紹介

葛原研究室

本研究室では,金属リサイクルに関する研究を通じて,循環型社会の構築に貢献するための取り組みをしています。現在,スマートフォンや自動車用のリチウムイオン二次電池をターゲットにしてリチウムやコバルトといったレアメタルを回収する方法を検討しています。これまでの方法より,効率的かつ環境に配慮したものを開発できるように日々実験に取り組んでいます。他の高専,大学,公的研究機関,民間企業と共同研究を行っているため,研究室に所属する学生は様々な立場や考えをもった人と活動をしています。また,学生自身の研究成果を発信するために,全国各地で開催される学会への積極的な参加も本研究室の特色の一つであり,これまで多くの賞を受賞しています。

伊東研究室

私は金属を用いた新規機能性材料に関する研究を行っています。数種類の金属元素を混ぜ合わせて作製する“合金”は,その配合比率や熱処理温度等を変化させることで,純金属では得られない様々な特性が現われます。環境に配慮しながら,材料組織制御という方法で新しい特性の発見や従来材料の特性向上を行っています。現在は,磁場で駆動するNi基形状記憶合金や希土類元素を含まないMn基磁石材料の研究に力を入れています。

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