第4回専攻特別講義Ⅰ、Ⅱ(第222回定例談話会兼)を開催しました
6月23日(月)、本校広瀬キャンパスのICTメディア教室において、株式会社日立ソリューションズ東日本の松本和芳様による「データ」と題する講義がありました。
松本様には昨年度「ビッグデータ」と題する講義をして頂きました。そこでは、ビッグデータが「蓄積時の目的と利用用途が一般には異なることが多い」存在であり、ビッグデータを取り扱う情報システムでは、「どう作るか」よりも「どう使うか」ということのほうに力点があると結論されました。
本年度の講義では、このような近年のデータ概念を述べた後に、どのような点に従来ではなかった問題が生じてくるかが議論されました。特に、プライバシーにかかわる課題、データ所有権の課題、情報の価値査定に関する課題、ソーシャルメディアにおける深いリンクを含むシステムの情報削除に関する課題等、現時点では大きな問題となることは少ないが、近い将来課題になるであろう事柄について、身近にある「ぐるナビ」や「食べログ」といった情報システムを例に挙げながら、議論されました。普段の講義で勉強している情報システムの技術的側面に加えて、このような社会インフラとしてのシステムが必然的に持つ問題にも意識を向けるいい機会となりました。