第7回専攻特別講義Ⅰ、Ⅱ(第225回定例談話会兼)を開催しました
7月23日(火)、本校広瀬キャンパスのICTセンター研修・交流室において、宮城県立ガンセンター研究所の佐藤郁郎様による「組織構造の話」と題する講義がありました。
石鹸の泡のようなソフトマテリアルにおいてはほぼ同じ形の多面体が空間を充填します。表面積最小の原理と舗石定理によれば14面体が安定となります。空間充填体の最も簡単なものは「平行多面体」で全部で5種類ありますが、これらはただ1種類の5面体ピース(ペンタドロン)から作られます。さて、同じ体積の泡が集まるとき、境界面積が最小となる泡の形は、面が曲面でもよいならば5角形を基本とするウィリアムズの14面体が有名ですが、同じ体積をもつ2種類の多面体を組み合わせるとより良い解があることが最近分かりました。
普段の講義で勉強している数理科学的側面に加えて、このような形の科学としての組織構造に関わる問題に意識を向けるいい機会となりました。