令和2年2月17日(月)、国立高専機構・グローバル人材育成事業の支援を得て、Sendai Symposium on Marine Micro Plasticsを東北大学青葉山キャンパスで東北大学理学研究科と(株)Biosysとの共催で開催しました。
 本シンポジウムは、仙台高専とマレーシア大学トレンガヌ校(UMT)が、学術交流協定(MoU)を結んだ際、ユニークな海洋学科を持つUMTから、現在マレーシアが抱えている海洋マイクロプラスチック問題について協力を要請されたことから実現したものです。UMTからは、Dr. Yusof Shuaib Ibrahim、Dr. Tuan Nurul Sabiqah Tuan Anuar、Dr. Shumpei Iehata、Dr. Hanis Mohd Yusoffの4名が参加し、海洋汚染の現状、人体からもマイクロプラスチックが見出された事実などについての講演があった後、丸本組(本社:宮城県石巻市)の松谷常務から、衛星等を用いた最新の海底探査法の紹介とともに、海洋での浚渫工事の実際についてご説明いただきました。
 休憩をはさんだ後、千歳科学技術大学のカートハウス教授から、マイクロプラスチック問題への化学分析を中心とした取り組み、本校の園田教授から超音波探索とAI技術を用いた砂浜、海底に存在する物体の新しい検出方法、島津製作所の和田氏から最新の分析手段と得られる結果、最後に東北大学環境科学研究科の吉岡教授より、既存のプラスチックの製造プロセスに廃プラスチックを取り込む、新たな生産方法の開発と展開による問題解決法についてご講演いただきました。自由討議では、海洋プラスチック問題について様々な立場からの意見交換が行われました。
 シンポジウムには、本校マテリアル環境コースの教員の引率のもと、学生有志24名も参加し、熱心に講演を聴講しました。さらに、海洋物理がご専門の東北大学の花輪名誉教授をはじめ、生命科学研究科の学生など広範な分野からの参加者が集い(全約60名)、持続可能な開発目標(SDGs)に深く関わる講演会となりました。
 講演者の皆様、ご参加いただきました各位に感謝申し上げます。

シンポジウムの様子1  シンポジウムの様子2 
シンポジウムの様子3 シンポジウム後の集合写真