第56回全国高専体育大会陸上競技が、令和3年9月4日(土)・5日(日)の2日間の競技日程で、キューアンドエースタジアムみやぎにおいて、宮城陸上競技協会と広瀬キャンパスを主管として開催されました。
 競技に先立ち3日(金)に行われた開会式では、開催校(キャンパス)主将として中道一紗さん(IT5・岩沼中)により、昨年の大会中止の無念さ、今年度はどうなるのかという不安、この大会にかける思いなど、宮城の地に集まった高専アスリートの思いを代弁する見事な選手宣誓がなされました。
 競技においても、中道さんがチームを牽引し、男子400mでは地元優勝を果たしました。これは、仙台電波時代からも振り返ると、第17回大会の白鳥厚氏(男子三段跳)、第24回大会の原田仁一郎氏(男子400m)、第25・26回大会の新堀しのぶ氏(女子100m)以来4人目、実に30大会ぶりの快挙達成です。また、富士陽大さん(IT3・柳生中)は2日間で6レースを走り抜き、さらに両リレーの肝であった阿部豊翠さん(IE5・矢本二中)、吉城智央さん(IT5・古川東中)もここぞの集中力で戦前の予想を上回るパフォーマンスを発揮しました。選手を外れた部員もそれぞれの持ち場で選手や大会運営を支え、男子では初となる対校戦6位入賞を掴み取りました。
 今大会直前には、宮城県にも発出された緊急事態宣言下での大会開催となりました。準備段階から本チームの部員にとっては、自分たちに何かあったら大会そのものに影響があるというストレスや地元開催のプレッシャーもかなりのものがあったはずですが、冷静に毎日を重ねました。この経験が一段と成長の契機となったことでしょう。依然として、新型コロナウィルス感染症に関して気の抜けない日々が続きますが、来年度第57回愛媛大会に向け、新チームが始動しました。引き続き、活動へのご理解とご支援をいただければ幸いです。
 最後に今大会においては、松韻会より新たにチームポロシャツを製作いただきました。また、後援会からは主管校として一層のご支援を賜りました。ありがとうございました。

【チーム結果(種目順、入賞のみ)】
 ・男子学校対抗:6位
 ・男子100m:6位 富士陽大
 ・男子200m:5位 富士陽大 ※自己新
 ・男子400m:優勝 中道一紗
 ・男子800m:7位 阿部豊翠 ※自己新
 ・男子400mH:3位 中道一紗
 ・男子4×100mR:5位 早坂碧唯(IT3・折立中)・富士陽大・中道一紗・吉城智央 ※チーム新
 ・男子4×400mR:4位 富士陽大・一戸李勁(IT3・折立中)・阿部豊翠・中道一紗 ※チーム新
 ・女子800m:3位 稲葉梨華(IS2・山形十中)
 ・女子砲丸投:5位 佐藤綾音(1-3・八乙女中) ※自己新

 【選手宣誓全文】
 昨年度、突然発生した新型コロナウィルス感染症の影響で、学校への登校ができず、部としての活動ができない状態が続きました。多くの大会が中止となり、全国の高専の仲間が集う全国高専大会も中止になり、そのまま卒業を迎えた全国の仲間がいました。今年度も東北等、地区の高専大会が中止になった地域もあり、昨年度同様全国高専大会も中止になってしまうのではないかという不安が常にありました。やっと大会日程が出て、全国大会が開催されると練習に励んできましたが、直前になって多くの地域に緊急事態宣言が発令され、ここ宮城も同様に緊急事態宣言が発令されました。しかし、多くの皆様のご尽力により、本日ここに全国の選手が集まり、明日から待ちに待った2年ぶりの全国高専大会の競技が始まります。このような状況下で、この大会を開催してくださった、主催の日本陸連及び高専連合会のみなさま、主管となる宮城陸上競技協会のみなさまはじめ、この大会にかかわるすべての皆様に感謝すると同時に、結果で恩を返せるように選手一同正々堂々競い合うことを誓います。

令和3年9月3日
仙台高等専門学校広瀬キャンパス主将
中道一紗

地元優勝を果たした中道さん(右から2番目) 男子4×100mRメンバー(左から走順)
男子4×400mRメンバー(左から走順) 集合写真