校長からの挨拶
Greetings from the principal
校長挨拶
4月より仙台高等専門学校長を拝命いたしましたので、新任の挨拶をさせていただきます。
国立高等専門学校は、1961年に5年制の工業に関する高等教育機関として国によって制度化された、実践的・創造的技術者を養成することを目的とした高等教育機関です。
仙台高等専門学校は,2009年10月に宮城高専と仙台電波高専が融合再編され誕生し、本科入学定員280名、専攻科入学定員70名を数える国内最大規模の高専です。本校では、統合前の2つの高専をあわせますと、これまでに約23,000名の人財を社会に輩出してきております。また、新たに今年度から、「情報と創造コース」の教育がはじまり、社会環境の変化を常に意識し、新しい分野も含め、社会が必要とするすぐれた人財の育成に努めております。
中学生の皆さんは、様々な将来の夢を持っていると思います。その夢を実現するために、特に工学の分野では、基礎的な学問の知識と確立された技術の理解に加え、新しい知見を取り入れ、創造的な活動を通して具現化するというプロセスを取ることになります。そのとき、一人で頑張るのではなく、多くの仲間と力を合わせて目標に向かうことも多くあるので、自分の考えをわかりやすく説明し、相手の考えをしっかりと聞いて、議論を通してお互いに理解するためのコミュニケーション能力もしっかりと身につけることが大事です。
当然のことですが、新たなものに挑戦した際には、大成功することもあれば、なかなか思い通りにならないこともあります。ふとした機会にアイディアが浮かんで問題が解決することや、失敗から学んだことが全く別の機会に生かされることが、これからの人生において必ずあると確信しています。学生さんは、失敗を恐れずに、色々な創造的な活動に挑戦してください。
本校の教育では、座学の理論や勉強に加え、実験・実習にも重点が置かれており、さらに、インターンシップ・物作りの活動・卒業研究等を通して、学んだことを応用し新たなことに挑戦するための力を身につけた創造性豊かな技術者の育成を目指しています。早い段階から、最先端の技術や研究に触れることで、興味をもっていることをより深く考え、自分に必要となる学問・技術に積極的に触れ、その先へと挑戦する人間力を磨けるよう、教員が全力でサポートしています。また、自分の未来像がはっきりしていない学生さんも、本校で勉強し、最先端の研究・技術に触れるさまざまな活動を通して、自分の将来が見えてくるようになると思っております。
これからも、本校では、地域の産業の礎を支える人財のみならず、社会が必要とする新しい人財を育て行きます。学生の皆さんは、失敗することを恐れずに、何度も挑戦してください。学生の皆さんの創造的な活動は、高専の原動力です。是非、色々なことに挑戦し、一緒に成長して行きましょう。
仙台高等専門学校
校長 橋爪 秀利