電子情報通信学会講演会(第4回専攻特別講義Ⅰ、Ⅱおよび第206回定例談話会)を開催しました

 5月29日(水)、本校広瀬キャンパスの視聴覚教室において、東北大学東北アジア研究センターの佐藤源之教授による「電波科学による防災・減災技術―地雷から地滑り・津波そして遺跡まで―」と題する講義がありました。
 佐藤先生のご専門は電波応用工学で、アンテナの設計から地中レーダまで、幅広くご研究されています。講義では、カンボジアにおける人道的地雷除去への取り組みについてお話がありました。内戦終結後のこの四半世紀で、地雷の絶対数は確実に減っているものの、完全に廃絶することは非常に難しい問題です。大規模な機械的除去と人手による金属探知機の方法は相補的であり、色々な角度からの取り組みが必要です。金属探知機の方法は、地雷の金属部品とそれ以外の金属片との区別ができないため、最も確実でありながら非効率であるところが最大の欠点です。佐藤先生のグループでは、レーダと組み合わせた装置を用いて、対象物を的確に捉える技術を開発して、実際に現地で活動されています。
 基礎研究と工学・応用としてのモチベーションのバランスに関しても非常によいお話を伺うことができました。

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