第10回専攻特別講義Ⅰ、Ⅱ(第212回定例談話会兼)を開催しました
11月13日(水)、本校広瀬キャンパスのICTメディア教室において、株式会社日立ソリューションズ東日本の松本和芳様による「ビッグデータ・ネイティヴ時代の夜明け」と題する講義がありました。
科学技術の進歩や社会インフラ・情報インフラの高度な整備に伴って、大容量・多量、多様で高速に発生するデータ、いわるゆ「ビッグデータ」が活用される時代に入ってきました。その一方で、ビッグデータは、単に大容量・多量、高速に発生するだけではなく、そのデータの「蓄積時の目的と利用用途が一般には異なることが多い」ことが明らかとなってきています。したがって、これらのデータを取り扱う情報システムは、「どう作るか」ということから「どう使うか」ということに力点がシフトしているように思われます。IT×ITやIT×産業など、最近の異分野融合型の成功事例も、このような情報技術のトレンドの質的変革にどのように対応していけるかということと深く関係しています。講義では、上記の基礎的な考え方に加えて、技術的な側面もお話しいただきました。利用目的が決まっていない以上、データのメモリ方式はシンプルにせざるを得ず、このようなデータを取り扱うシステムの設計は、従来の手続き型指向の設計よりも、むしろ状況に応じたデータの「写像」に指向した設計をすることが必要になります。この例として、ビッグデータ処理基盤を陰で支える Map/Reduceフレームワークのご説明がありました。
松本様には専攻科2年「ソフトウェア工学Ⅱ」の講師もご担当頂いていますが、今回は特に情報技術のパラダイムシフトを喚起するような講義をして頂き、聴講した学生達にとって非常に有益でした。
![]() |
![]() |