第16回専攻特別講義Ⅰ、Ⅱ(第218回定例談話会兼)を開催しました
1月22日(水)、本校広瀬キャンパスのICTメディア教室において、東北大学原子分子材料科学高等研究機構の谷垣勝己教授による「物理は如何に現代科学に役立ったか:物性科学の発展と将来への展望」と題する講義がありました。
物性物理は、新しい物質の発見や観測手法、新しいデバイス物理を契機に大きく発展します。トランジスタや集積回路、レーザー、微細加工技術などは、現代文明の発展に大きな役割を果たしています。また高温超伝導の物理やスピン流、有機半導体、ディラック電子など、既存の物質概念を超える新しい電子状態の研究も盛んです。谷垣先生のご専門は物性実験ですが、今回はこのような歴史的な流れを概観しつつ、それを受けてどのように物性研究を捉えるかという物理学者としての哲学的マインドを色濃く反映したご講演を頂きました。
多様性を尊ぶ物性物理では、基礎理学の構築から応用までが混然一体となって豊かな世界を形作っていることが伝わったのではないかなと思います。
今回で本年度の専攻特別講義は終了となります。来年度の講師の先生についてご希望などがありましたら、松枝までご連絡下さい。
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