第13回専攻特別講義Ⅰ、Ⅱ(第248回定例談話会兼)を開催しました
1月6日(水)、本校広瀬キャンパスのICTメディア教室において、東洋大学の吉野隆先生による「球面上の多角形の数理」と題する講義がありました。
球面幾何学は地図の作成などには欠かせない知識です。はじめに球面幾何学の特徴が解説され、球面三角形の面積を導きそれを用いてオイラーの多面体定理が証明されました。また、双曲面を三角形分割することによって無限をイメージしたエッシャーの作品「円の極限Ⅲ」が紹介され、それがなぜ球面ではなかったのかが解説されました。その後で、球面上になるべく距離を置くようにn個(n=4~20)の点を配置する問題の解法と表現法が紹介されました。この方法によれば、点の配置からボロノイ多面体を求め、それを平面図に描くので、対称性がよく分かります。最後に、中生代(1億年前)の地層にある放散虫の化石の骨格(200μm)からその幾何学的な特徴を取り出すための画像解析の方法の概要と、生物の進化を調べる研究への応用について紹介されました。
講義の後に熱心な質問があり、色々な解説に理解が深まりました。
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