総合工学科園田潤教授の研究成果を元に起業したディープセンシングが東北テックグランプリ2023ファイナルに出場し、企業賞(太陽誘電株式会社賞)を受賞しました。
 東北テックグランプリ2023は、科学技術によって世界を変えるスタートアップを東北から生み出す目的で開催されたもので、エントリーした38チームから書類選考を経て12チームがファイナルに進出しました。
 11月18日に東北大学で開催されたファイナルでは、園田教授が文部科学省・科学研究費補助金や総務省・戦略的情報通信研究開発推進事業SCOPE等で研究開発した「シミュレーション×AI地中レーダロボット」について、東日本大震災の行方不明者捜索から着想を得たAIとロボットの組み合わせによる地中レーダを用いた災害捜索やインフラ点検等の自動化をプレゼンテーションしました。企業賞は、2016年に特許出願し権利化した地中レーダの電磁波シミュレーションとAIを組み合わせたレーダ画像の識別手法が評価されました。研究開発しているAI地中レーダロボットは、名取市閖上海岸や石巻市大川地区での東日本大震災の行方不明者捜索、また宮城県や福島県の阿武隈川堤防点検等で実証実験を進めており、社会課題の解決が期待されています。
 スタートアップ育成に向けた政府の取り組みも加速化しており、当日は東北大学や山形大学の学部4年生も参加していましたが、全国高専56校でも文部科学省の高等専門学校スタートアップ教育環境整備事業が実施されています。今後もスタートアップ創出や研究成果の事業化に取り組み、その成果をスタートアップ教育や講義等に展開していきます。

 東北テックプラングランプリ2023(株式会社リバネス)
 https://ld.lne.st/tohoku/tp_tohoku2023/
 高等専門学校スタートアップ教育環境整備事業(文部科学省)
 https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/kosen_koudoka/00001.htm

ファイナル会場の様子 企業賞(太陽誘電株式会社)の賞状