平成30年11月28日(水)、名取キャンパス総合科学棟大教室を会場に、広瀬キャンパスとテレビ会議システムで接続して、専攻科企画講演会を行いました。
 Siemens株式会社のHelmut Wenisch氏を講師にお招きし、「An Introduction to Industrie 4.0」(IndustrieはIndustryのドイツ語表記)というタイトルで、ご講演いただきました。Industrie 4.0とは、ドイツ連邦教育科学省が勧奨して、2011年にドイツ工学アカデミーが発表した製造業のデジタル化・コンピュータ化を目指すコンセプト・国家戦略的プロジェクトで、サイバー空間と物理空間を融合してスマートファクトリーを実現することにより、生産や流通の自動化・バーチャル化を大幅に高めることで各種コストを極小化し、生産性を向上させることを主眼に置いています。講演では、Industrie 4.0 に関わる様々なコンセプトを非専門家にも分かりやすく説明いただきました。
 Industrie 4.0 だけではなく、日本の Society 5.0 も含めて、各国の次世代産業構造・社会構造の実現にあたって、無駄のない利便性の高い産業・社会をどのように実現したいかという目的主導型であることが重要となっており、そのために既に進展著しい情報技術(IoT、ビッグデータ、深層学習、センサー技術など)が最大限に活用されることが今後求められます。
 高専で学ぶ学生の皆さんには、技術の習得だけではなく、このような大きな視点からの学びも行ってほしいと Helmut氏からエールがあり、皆大いに刺激になったようです。

講演中のHelmut Wenisch氏 講演を聴講する名取キャンパス参加者の皆さん