平成30年12月6日(木)、名取キャンパス大教室において、3年生を対象とした労働法制に関するセミナーを開催しました。
 今回のセミナーでは、厚生労働省宮城労働局・雇用環境均等室の来栖氏を講師に迎え、「知って役立つ労働法 ー働くときに必要な基礎知識-」をテーマに、労働法に関する基礎知識を学びました。まず「ブラック企業」という言葉の定義(※注1)についてご教示いただき、仕事の密度が濃く、休日出勤があるなどの理由から、インターネット上で不当に叩かれている企業も多いため、就職活動における企業選定では、正しい知識を持ち自ら判断できる力が重要であることを学びました。さらに労働契約や各種保険・年金制度の内容、労働基準法に定められている労働時間、賃金体系、休暇制度などの働くうえで、必ず必要となる様々な知識を教えていただきました。セミナーの最後には、守られる権利と守るべきルールの中で、ハラスメントなどが生じた場合は一人で問題を抱えて自分を追い詰めないことが大切であるとのアドバイスをいただき、加えて相談窓口として全国の労働局に設置されている「総合労働相談コーナー」をご紹介いただきました。受講後に実施したアンケートでは、「労働者は様々な制度や政策で守られていることが分かった。」、「よく知らない労働法について知るいい機会となった。」、「就職活動を進める上で参考にしたい。」などの声が聞かれました。これから始まる就職活動に向け、労働者として必要となる知識や意識に気付いてくれたように思います。
 このセミナーは、本校のキャリア支援の一環として毎年開催しています。学生たちには、これから足を踏み入れる実社会において、精神的、身体的、金銭的に不利益を被らないように、正しい知識を持って、これからの就職活動そして社会生活に望んでもらいたいと思います。

(※注1) 劣悪な環境での労働を強いて改善しない体質を持つ企業

セミナー受講の様子 講演の様子