令和元年11月29日(金)、30日(土)、広瀬キャンパスにおいて、令和元年度東北地区高等専門学校専攻科産学連携シンポジウムを開催しました。
 このシンポジウムは、東北地区内の高等専門学校専攻科学生による合同研究発表会を通して学生レベルでの高専間の交流を促進するとともに、企業あるいは大学の研究者の特別講演等からなるシンポジウムを通して専攻科学生の研究や学修への意識を高め、高専専攻科の研究・教育活動を活性化させることを目的として毎年開催されています。
 初日は、福村校長の挨拶の後、USP研究所執行役員で、新モンゴル高専の前校長であるBuyanjargal Shirnen氏から「アジアの未来は高専にある」と題する基調講演がありました。同氏も高専で学ばれた方であり、高専に対する熱い思いが込められたお話しに、参加した学生も熱心に聞き入っている様子でした。例年、地元企業の代表が基調講演されることが多いのですが、次年度モンゴルから本校専攻科に学生3名を受け入れるということもあり、今後の一層の連携を考えると時節を得た講演でした。
 基調講演に引き続き、各高専から選出された15名の学生によるショートプレゼンテーションが行われ、自身の研究成果やインターンシップの内容等について6分という限られた時間の中で、パワーポイントを駆使し工夫しながら発表していました。最後に産学連携振興会副会長の三方氏より講評をいただきました。その後、専攻科学生は、別会場の東北地区高専の企業協力会に所属する74の企業による「東北企業フェスタ」において各企業のブースをまわり、企業の方の説明を聞いて、情報収集をしていました。この東北企業フェスタは、東北地区の専攻科学生及び本校の本科3・4年生を対象として、学生に地元の企業をもっとよく知ってもらうために企画されたもので、参加企業も昨年より10社増え、会場は賑わいを見せました。
 2日目は、178件のポスター発表が行われ、学生同士のディスカッションはもとより教員や企業の方からも質問を受け、身振り手振りで説明する姿が至る所で見られました。課題解決型インターンシップは本年度5年目を迎え、成果が少しずつ製品の形になりつつあるようです。数件の発表では実際にインターンシップで制作したシステムの展示も行われました。
 なお、今年も本校産学連携振興会より各賞の贈呈があり、初日のプレゼンテーションに対し、最優秀賞1名・優秀賞3名・特別賞(会長賞)1名・特別賞(学生賞)1名、2日目のポスターセッションに対し、インターンシップ奨励賞3名・ポスター賞3名が表彰され、会長の村石氏、副会長の三方氏及び理事の高橋氏から楯と副賞が授与されました。
 2日間にわたって行われた専攻科産学連携シンポジウムは、他校の専攻科学生や教員、多くの企業の関係者とのディスカッションの時間を持ち、この催しの趣旨を達成できたのではないかと感じられました。

 <受賞者は以下のとおり>

  最優秀賞
   山部伊織さん(福島高専)
  優秀賞
   前田馨人さん(鶴岡高専)
   定方数弥さん(仙台高専)
   太田美奈さん(仙台高専)
  特別賞(会長賞)
   西舘嗣海さん(八戸高専)
  特別賞(学生賞)
   大寺亮介さん(仙台高専)
  ポスター賞
   加賀谷賢太さん(秋田高専)
   片山堅斗さん(仙台高専)
   股村裕希さん(仙台高専)
  インターンシップ奨励賞
   速水伸幸さん、内海朋成さん(仙台高専)
   佐藤真朗さん、本田光来さん(仙台高専)
   中道圭清さん、庄司亮さん、上関啓斗さん(仙台高専)

USP研究所 執行役員 Buyanjargal Shirnen氏の講演 専攻科生ショートプレゼンテーション
東北企業フェスタ 専攻科生ポスターセッション
受賞者の皆さん
全体集合写真