令和2年5月16日(土)に、総合工学科吉野裕貴助教が一般社団法人日本建築学会東北支部の2019年度(第40回)東北建築賞(研究奨励賞)を受賞しました。
 この賞は、1996年度より一般社団法人日本建築学会東北支部において、東北地方の建築文化や環境形成の向上に貢献し、東北地区で発表された将来性が期待されてる研究活動、その他建築分野に関わる重要な業績を顕彰するものです。吉野助教は研究テーマ「三点曲げ実験による波形鋼板ルーフデッキの曲げ耐力」について同賞を受賞しました。
 台風や地震等により屋根部材の被害が増える一方で、現行の建築設計法では、建物の被害を抑える役割として屋根部材を設計していません。本研究では、建物の骨組みを構成する梁部材の座屈を防ぐための拘束材として、実際の建物などに屋根材として使用されているルーフデッキの活用を検討することを目的としており、主に屋根部材を強制変形させた場合の力学特性や塑性化のよる破壊形状の観点から研究を行ったものです。得られた成果は、今後、有事の際に避難所になる体育館等の建物の屋根部材の損傷を事前に予測することや、より精度の高い座屈設計法の実現に大きく貢献できると期待されています。

賞状