令和3年4月14日(水)に、本校総合工学科 若生一広教授が、令和3年度科学技術分野の文部科学大臣表彰「科学技術賞(技術部門)」を受賞しました。
 科学技術分野の文部科学大臣表彰は、科学技術に関する研究開発、理解増進等において顕著な成績を収めた者について、その功績を讃えることにより、科学技術に携わる者の意欲の向上を図り、我が国の科学技術水準の向上に寄与することを目的としています。若生教授は「広視野超広波長域対応小型分光イメージング撮像装置の開発」で、共同研究を行っている株式会社ジェネシア 武山芸英氏及び金井美一氏とともに受賞しました。
 目視で識別不可能な種々の特徴分布を多波長の画像取得で解析可能とする分光イメージング技術は、航空宇宙・農林水産・医療・鉱工業等の多分野で注目され、現場での簡便かつ高精度な実施要求が強まっています。
 若生教授らは本研究で、要求を満足できる最有力と期待されながらも限定的な用途に留まっていた液晶波長可変フィルタ(LCTF)の設計指針、作製方法、較正方法を確立し、用途にあわせて最適化可能な小型・軽量・超広波長域対応LCTFを実現したとともに、撮像視野と明るさを犠牲にせずにLCTF性能を最大化できる小型撮像光学系を発明しました。更にこれらを組合せた広視野超広波長域対応小型分光イメージング撮像装置の製品化に世界で初めて成功しました。
 本成果は、超小型人工衛星への搭載や、無人航空機、船上、栽培現場等で活用されており、CO2吸収量解析や気象災害監視、漁場解析、収穫前分析等で多分野に寄与しています。

校長室での表彰式1 校長室での表彰式2