令和4年7月10日に、総合工学科朱琳助教が日本国際文化学会より「第12回平野健一郎賞」を受賞されました。
 この賞は、日本国際文化学会が、国際文化学の発展に資する研究を奨励し、若手研究者の功績を評価研修することを目的とし、1年に1度、1件のみ授与されるものです。朱助教は「戦時期日本における中国白話文学の受容―松枝茂夫訳『思痛記』とその背後」(日本国際文化学会年報『インターカルチュラル』第20号所収)という研究論文で、同賞の受賞となりました。
 朱助教は近代以後の日中相互認識を研究しており、受賞した論文は戦時下日本知識人によって組織された学術団体――「中国文学研究会」に注目し、その機関誌『中国文学』に掲載された松枝茂夫による『思痛記』の翻訳を取り上げたものです。本論文は文化触変論の視点から、翻訳を題材として、日中文化関係史、戦争と文学など多様な視点から戦時下日本の異文化受容のあり方を明らかにしました。
 授賞式は令和4年7月10日に神戸大学にて開催された日本国際文化学会第21回全国大会の中で行われ、賞状と副賞が授与されました。

賞状 受賞後のスピーチ