令和5年10月21日(土)から12月9日(土)に,宮城県塩竈市桂島,山形県酒田市飛島,新潟県佐渡市佐渡島の各離島において,海ごみ運搬・草刈りロボットの遠隔操作実験を総合工学科の園田潤教授と学生6名(専攻科情報電子システム専攻2年増田楓真くん,中道一紗くん,東海林瑠玖くん,本科総合工学科加藤泰人くん,三國裕倫くん,福島萌香さん)で実施しました。
 遠隔操作ロボットは,園田教授が文部科学省の科学研究費補助金・基盤研究(B)令和5年度採択「災害捜索やインフラ点検を刷新する人手不要な3DイメージングAI地中レーダの創出」において研究中の遠隔操作地中レーダロボットの研究成果を,国土交通省令和5年度スマートアイランド推進実証調査において海ごみ運搬や草刈りロボットに応用展開し,遠隔地から離島の諸問題を解決しようとするものです。
 今回使用した遠隔操作ロボットは,携帯キャリア4G/5G回線や携帯圏外の場所ではスターリンク等の衛星通信システムを使用してどこからでも遠隔操作ができるものです。実証実験では,人口減少が顕著な離島における海岸漂着ごみ回収運搬と草刈りの問題を,仙台高専園田研究室や酒田市からロボット搭載カメラ映像をもとに各離島のロボットを遠隔操作することで解決できるかを検証しました。
 実証実験の結果,近年研究されている5G遠隔手術と同程度の遅延時間で操作可能であることが確認でき,離島における4G/5G回線や衛星通信により海ごみ運搬や草刈りロボットが問題なく遠隔操作できることが実証できました。この結果は2024年2月に鹿児島県奄美市で開催される電子情報通信学会研究会宇宙・航空エレクトロニクス研究会で発表予定です。
 最後に今回の実証実験にあたり塩竈市役所,酒田市役所,佐渡市役所ほか関係者の方々に調整ご協力等いただきましたこと感謝申し上げます。

 令和5年度 スマートアイランド推進実証調査の採択課題概要(国土交通省)
 https://www.mlit.go.jp/report/press/kokudoseisaku11_hh_000110.html
 科学研究費補助金採択課題概要
 https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-23H01650/
 山形新聞掲載記事
 https://smart.yamagata-np.jp/news/entrance.php?par1=kj_2023102200491

実験の様子1 実験の様子2
実験の様子3 実験の様子4